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  • 執筆者の写真azaminoone

「私の履歴書」36 「外」から見る日本、「外」から見る私

更新日:2022年6月10日

開業①

行政書士事務所を開業しました。当座は様々な手続や勉強で忙しくしていましたが、それも落ち着くと、しばらくは仕事もなく、様々なことに思いを致しました。 このように、日々の忙事に追われる生活から一旦離れ、思索する毎日を過ごしたのは二度目でした。一度目というのは、アブダビの日本国大使館勤務となった時のことです(「私の履歴書」4 初の海外勤務「私の履歴書」5 強烈なジャブ)。平日でも、午後2時頃にはオフィスワークは終わり、食事をした後は自由です。特に約束などなければ、自宅で勉強したり、日本から持って行ったワープロで報告書を打ったりしました(「私の履歴書」9 戦争)。他方、銀行員から外交官に転じ、所属する組織も全く変わって、自分(達)のこれまでの日本での生活や、仕事のやり方を「対岸」から眺める機会ともなりました。他国と日本を対比し、様々なことを考えました。私流の「イスラーム観」も、その一つです(「私の履歴書」7 イスラム系インド人「私の履歴書」8 リヴェンジ)。


米国勤務になってしばらくして、米人オフィサーに、自分達日本人駐在員を見てどう感ずるか、と訊ねたことがあります。「ピア・(グループ・)コンペティションで大変そうだ。」そう、彼は答えました。なるほど、そんなふうに見えるのか。つまり、同年代・同世代間競争がし烈に見える、といった意味です。裏を返せば、上の世代とは基本的に能力差による競争にならず、下の世代とも同様、ということになる訳で、要するにシニオリティ・ルール(米国流年功序列制度)の「儒教版」、とでも見えるのでしょうか。


NY支店への転勤が決まった直後、LA支店の同僚(同期)から、「お前の人生がうらやましいよ」と言われて驚いたのを、今でも思い出します。先が読めない私の無茶苦茶なサラリーマン人生が、はた目には順風満帆にしか見えない同期の男には、そう見える。不思議なものです。





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