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  • 執筆者の写真azaminoone

人事管理、業務管理とコミュニケーション

更新日:2022年8月24日

企業や組織を考えるキーワードとしては、使い古されたものながら、今でも「ヒト・モノ・カネ」といわれます。その筆頭が「ヒト」。ロボット工場や、よくできたシステムを念頭においても、結局は「ヒト」の経験値(知)をどう自動化するか、の問題といえます。


人が付加価値を生み出す最良の方法の一つが「組織」であるとすれば、そのキーワードは当然、コミュニケーションということになります。人と人がやりとりするところからこそ、一人だけでは不可能な付加価値が生み出される一方、不和や暴走という、負の局面も生じます。極論すれば、経営者や人事管理者の悩みの大半は、このような、コミュニケーションのもつ「両刃の剣」性に起因する、といえるでしょう。


ここまで、主に外国人雇用を念頭においた、準備や体制整備の論点を挙げてきました。その過程で何度か示唆したつもりなのですが、結局のところ、それらは何の変哲もない、企業経営のごく一般的な課題そのものだったともいえます。つまり「外国人雇用向け固有の施策」などというものは、極めて限定的な技術的側面(つまり入管手続)に過ぎず、問題の大半は、当たり前の「組織論」だということです。


試みに、外国人雇用で最も「こじれた」例を思い返すと、それは、外国人女性技術者(新卒)を、地方の工場に配属したケースでした。すなわち、


1.来日後に、都心で日本語のブラッシュアップを受けた後、地方工場勤務になったことによる疎外感

2.「外国人慣れ」していない地方コミュニティーの、彼女に対する戸惑い(ぎこちなさ)

3.同じく、工場内外の「男社会」からの洗礼

4.初めて経験する、日本での生活に伴う様々なストレス


などなど、思いついただけでも、何重苦かの状況です。


特に2.については、地域性の問題が重いと思われます。他の例として、東北の工場に関西出身の方が着任したケースでは、ご本人が何気なく発する日常的な発言が、周囲の(地元で典型的に無口な)職員・住民に強い違和感を生じ、結果的に、短期間で再異動となった、という話を聞きました。同じ日本人同士で、これです。東北に限りません。千葉県の地方都市でも、市の活性化に外国人誘致は欠かせない、と頭では解っていても、この地域の「住民気質」を考えると、相当な軋轢が予想され、不安だ・・・とのご発言が、同地有力者の方から出ました。


繰り返し述べてきたことではありますが、これらを、企業の独力で解決できるとは思えません。相応の時間をかけ、粘り強く、互いに「歩み寄る」努力を、社会全体として続ける他、ないと思うのです。


ご参考 ⇒ https://www.aosjp.com/agency-servicesjp (Ⅳ 業務代行 → 7.)


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